みみみみみ

むぎめしちゃんです。みみちゃんのことが大好き。

猫紹介No.3 ももちゃん

ももちゃん 2020.5.15うまれ(推定)

 

みみちゃんが亡くなった2週間後

みみちゃんのなわばりだった場所に子猫があらわれた。

大きさからして生後2~3ヶ月ごろと思われた。

むーちゃんがお世話をしていた。

 

2020.9.23

ボランティアさんが捕獲器をかしてくださり、無事に保護。

このころ推定4か月。

そしてごはんのときは近寄れていたけど、まったくなついていない状態だった。

 

しばらくケージ暮らしをしてもらい、威嚇するわ、近寄ると逃げるわの状態から、

1週間ほどで触らせてくれるようになる。

猫じゃらしで遊んでから、ぐんと急接近した感じがあったな。

しかし便検査でコクシジウムが検出され、ケージ暮らしが長引く。

ウンチをしたらトイレの砂は全部捨てる。トイレにはビニール袋をかぶせて、そのまま捨てられる状態に。

食器や使ったハンモックは洗う前に熱湯消毒。

1ヶ月ほどでコクシジウムが検出されなくなり、自由の身に。

あれだけ威嚇していたのをわすれて、今はめちゃくちゃあまえんぼうさんになりました。ツンデレだけど。

 

2020.11.28

避妊手術をすませる。

 

2021.4.17

お世話してくれていたむーちゃんおじさんと感動の再会…のはずが、

むーちゃんのことを忘れていました…逃げる逃げる。

 

むーちゃんはももちゃんのこと覚えてる。

「ここにいたのか。元気してたか?」って言ってたよ。

ももちゃんはなわばりを奪われておもしろくなさそう。

かわいそうなむーちゃん…お外でもらえるごはんをゆずり、安全な寝床も教えてあげてたのに。

 

いまふたりはちょっとづつ距離をちぢめているところですが

ももちゃん次第です。

 

子猫時代

腹巻模様がチャームポイント
再会後のふたり

 

猫紹介No.2 むーちゃん

むーちゃん 2017.4.16うまれ(推定)

 

みみちゃんなわばりにある日突然あらわれたオス猫。

あらわれた当時は生後半年ぐらい、

耳カット済で、首に怪我を負っていた。

警戒心が強く、しばらく人を寄せ付けなかった。

今思うとTNR後に他のオス猫に襲われてなわばりを追い出されたのかなと。

当時の傷はハゲとなり、いまも毛が生えてこない。

 

みみちゃんの子分としてふるまい、

みみちゃんと仲良しの人間には近づけるようになったむーちゃん。

 

なわばりに他のオス猫がやってくると

勇猛果敢に因縁をつけにいき追い払うが

好戦的なメス猫がやってくると逃げる一択。

戦ったら絶対勝てるようないじわるばあさん猫(みみちゃんではない)にも手を出さなかった紳士。

 

ある日迷い込んできた子猫の面倒を見ていた。

それがももちゃん。

 

2020.9

ももちゃん保護後、むーちゃんの保護は難航。

ボランティアさんに協力してもらい捕獲器を借りても

捕獲器の音を聞くだけで逃げてしまう。

それから人の思いつくありとあらゆる方法は試したがまったく捕まってくれない。

 

2021.4

足を怪我してピョコタンピョコタン歩いていたことで

スーパーボランティアさん、カリスマボランティアさんが動きだす…

 

2021.4.16

ボランティアヒーロー大集合

むーちゃんの保護に成功!

捕獲の詳しい方法は書きませんが、熟練者にもなかなかてごわい猫であったこと、私ひとりでは絶対に捕まえられなかったことは言っておきます。

しかしヒーロー大集合した頃にはむーちゃんの怪我はだいぶよくなっていて、ふつうに4本足で逃げたりしていた…

あわれなピョコタン動画をみて見知らぬ猫のために動いてくださった猫愛あふれるボランティアさんたちに感謝です!!

 

ただいま、まだまだ家猫修行中。

こわいものたくさんたくさんです。

 

最近喉をゴロゴロいわしてくれるようになりました。

みみちゃんの子分時代
ももちゃんお世話時代
保護させてくれなかった頃…

うちにきたばかりのケージ時代






 

猫紹介No.1 みみちゃん

みみちゃん 永遠の16歳

 

2019.11.30

いつものなわばりにて

他の猫に腰を噛まれて

怪我をしているところを保護。

家猫になる。

推定16歳。

 

当時の記事

老猫を保護しました① - みみみみみ

 

腰の怪我は2ヶ月ほどで完治。

血液検査で腎臓病であることが判明。

口の状態も良くなく、食べしぶりが出てくる。

ほかにもいろいろ、いろいろ、調子の悪いところたくさん。

ホットマットのような固いところでばかり寝たがり、ふかふかベッドを用意しても使わなかったが

人間の羽毛布団に乗って以来、人間の布団はOKになる。

 

2020.7.22

永眠

また会おうね

大好きだよ

 

老猫を保護しました③

みみちゃんをお迎えした翌日、ママさんのお店にうかがう約束をしていました。

ママさんに「みみちゃんはもう外に戻さないです」とドキドキしながら宣言すると、

「それが良いと思う。もちろんさみしいけど、みみちゃんはもう年だし、またやられちゃうかもしれないでしょ。そうしてくれたら安心できるし。最後までかわいがってね!」

と言って、本当に入院費用を負担してくれました。

ママさんは16年間かわいがっていたネコともう会えなくなってしまうわけです。

もし外に戻してほしいと言われたら、お金は要りませんと言おう…と思っていましたが、ママさんのみみちゃんへの愛情とけじめを感じました。

今後も費用がかさむのは目に見えていますし、ありがたく受取りました。

 

ママさんが教えてくれた情報によると、みみちゃんはこの近くにあったタバコ屋さんで飼われていたネコでした。

その区画一帯は立退きにあって、みみちゃんは置いていかれてしまいました。

そしてタバコ屋さんの子だったときからの顔なじみだったママさんのお店まで、ごはんをねだりに来るようになったのだそうです。

想像すると涙が出そうになります。こんなに優しくて、人間のことが大好きで、賢くてかわいいネコをすてるだなんて、なぜそんなことができるのでしょう。

すてていった人は、寒空の下でひもじい思いをしてみてほしい。みみちゃんの野良生活と同じ年数、野良人間を体験してほしいです。

f:id:mugimeshicat:20191223235019j:plain

みみちゃんがすてられた話をすると「ネコは家につくっていうから、ネコのほうが残りたがったんじゃないの?」と一般論っぽく「被害者だってその気があったんだろう論」を持ち出してくる人(100%おっさん)がいるんですが、みみちゃんが"人につく"ネコであることは明らかです。

人間の方こそ、最後まで一緒に居たければ、鳴かれても暴れられても、キャリーに入れて連れていくはずです。連れていけないなら里親を探すとか。みみちゃんのために手を尽くしたとは思えません。

こんなに誰にでも懐くネコは見たことありません。ごはんをくれたことがない人でも、かわいがってくれる人だとわかれば撫でてもらいに近寄るんです。

 

ノミ取り薬をはじめるときに、医療ケア的なことは誰もやっていないようだと私は判断していましたが、ママさんはお店に出るための着物を汚さないよう、みみちゃんを撫でたことはないのに、今年のはじめに、風邪をひいてご飯を食べなくなったみみちゃんを初めてだっこして捕まえて、人に借りたキャリーに入れて、病院に連れて行ったそうです。

 

ママさんをはじめ、色んな人にかわいがられて、野良猫なのに16年も生きてこられたみみちゃんの命を預かるのですから、その人たちの分もかわいがらなければ、と感じています。

 

留守中と就寝時はみみちゃんをケージに入れて数日経ちました。

ケージ2階にホットマットを入れてやってもトイレで鳴いて過ごします。

不衛生だし、このままでは風邪をひいてしまうのではないかと、ケージに入れるのが憂鬱でした。外の過酷な環境よりはマシかもしれませんが、怪我が治るまでとはいえ、みみちゃんはこれで幸せでしょうか。

よくよく観察してると、上の段に登るのがしんどいみたいでした。

外にいたときは私の顔の高さぐらいの塀の上に登っていたので、ケージ内で上下に移動して過ごしてくれるだろうと思っていたのですが、筋肉が落ちてしまったのでしょうか。

 

母が休みの日にみみちゃんを部屋に解放して、楽しげに写真を送ってきました。

そして「この子はずっと部屋に出していてもおとなしい」と気づきます。

高いところに登ったり、ものを落とされたり、めちゃくちゃにされたり…というネコとの生活あるあるを想像していたのですが、高いところには全く興味を示さず、ずっと地べたにいます。

ごはんとトイレ以外は、撫でて欲しくて寄ってくるか寝てるかです。

ネコの16歳は人間でいうと80歳ぐらいだそうです。

ホットマットの暖かさに気づいてからは、もうずっとその上で骨抜きになって寝ています。

f:id:mugimeshicat:20191223234434j:plain

 

「夜寝てる間も出してやれば?」からはじまり、

「お留守番も部屋でさせてみようか?」

と、母の許可がどんどんおりていきました。

ここはもうみみちゃんの家です。

ただ、傷が治ってお風呂に入れるまで、寝室だけは立ち入り禁止です。

一応、ペット用の身体拭きシートで毎日ふきふきして、ブラッシングをしています。もちろん傷の周辺は避けてます。

みみちゃんの毛は日に日にフワフワになっていきますが、それでもずっと外にいたので、一度は洗ってやりたいです。

 

後日、ママさんにみみちゃんの写真を持っていきました。

スマホで撮った写真をコンビニで1枚30円でプリントできました。便利です。

ママさんが気に入ってずっと見ていた写真がこれです。

f:id:mugimeshicat:20191223234527j:plain

「みみちゃんらしい顔をしてる。若いときは本当にすごくかわいくて、学生さんたちが集まって写真撮ってたの」とのこと。

 今だってとってもかわいいよ。

 

 

老猫を保護しました②

病院に着いて、さきほど連絡した者ですと名乗ると、すぐにわかってもらえました。

問診票の記入をしなければなりませんが、なにせ野良ちゃんなので不明なことだらけです。

記入できそうなところだけ埋めて提出しましたが、それでOKとのことでした。

あまり待たされずに診察室に通されました。みみちゃんが鳴き続けているので助かります。

 

先生は傷口をみて、

「これはネコの牙のあとだね。他のネコにやられたかな。皮膚が死んでると思う。カサブタになってくれればいいが、穴ぼこになるかもしれない」

と言いました。

f:id:mugimeshicat:20191222202409j:plain

弱いネコは襲われやすいです。みみちゃんは縄張りに他のイキったネコが侵入してくると、そそくさとその場を去ります。絶対に喧嘩はしません。

あのあたりはネコが多くて、ふらりとやってきては若い雄ネコちゃんに追い払われるネコが後を絶ちません。犯人の特定は不可能です。若い雄ネコちゃんとみみちゃんは仲良くやっていたので、雄ネコちゃんではないと思いたいです。

それより、皮膚が死んでるってどういうことなのでしょう?

カサブタになれば皮膚が再生するが、穴ぼこになったら縫合する必要があるそうです。

外にいるのは危険だから、治るまでの間だけでも部屋に入れてやるようにと言われましたが、急なことだったので、ネコを迎える準備ができていません。

うちにあるのはトイレだけですし、反対する母の手前、ケージに入れる必要もありました。

事情を話し、準備ができるまで入院させてもらうことにしました。

 

携帯に飲み屋のママさんから着信と留守電が入っていました。

傷口の写真を見せながら説明したかったので、ママさんの店に行きました。

ママさんは、みみちゃんの傷が悪い人間にやられたものでないとわかって、ホッとしていました。とても人懐こいネコなので、いつか変な人に何かされるんじゃないかと心配していたそうです。

あと一応、私の家で保護してもいいと思っている、と前置きをして、ママさんが保護するか?ママさんの親しい人に保護してもらいたいか?を聞きました。

ママさんは「私の家では面倒みれないの。頼める人もいないし、あなたが預かってくれるならお願いしてもいいかしら。入院でかかった費用は私が払うから」と言ってくれました。

今までママさんとは2、3回立ち話をした程度だったので、信用できないと言われなくてホッとしました。

入院費に関しては、外に戻すつもりはないことを話していないので、それでも払ってくれるのかはわからないなと思っていました。

 

次の日はケージ探しです。部屋に置けるサイズのものを見つけなければなりません。

ホームセンターを4軒まわりました。

ほとんどのホームセンターではキャットケージは1種類の取扱いのみで、唯一コーナンは種類が豊富でしたが、残念ながらどれも大きすぎてダメでした。

猫用の高さのある食器だけ購入しました。

ケージをすぐに設置して、翌日迎えに行きたかったのですが、仕方なくネットショップで買うことにしました。

最短で火曜日の到着。そこから設置して、水曜日にお迎えです。

入院費は1日3,000円。なかなか痛い出費です。

 

月曜日、みみちゃんのお見舞いに行きました。

2つあった穴ぼこのうち、1つはカサブタに、もう1つは創液という治るための汁が出ていました。

先生は「膿んでないから、これはカサブタになって治りますよ。よかったね」と。

f:id:mugimeshicat:20191222210436j:plain

白いのはパウダーをまぶしてあるそうです。

入院中の様子を教えてくれましたが、昼間はおとなしいけど夜は暴れて、トイレをひっくり返して大変だったということです。

あとごはんをあまり食べてくれないから、いつもあげてるごはんを持ってきてほしいと言われました。

色んな人から色んな美味しいもの貰ってたから、身体に良い病院食は嫌だということでしょうか。人間でもそうですよね。

 

それより夜暴れると聞いて不安になった私は

「この子を家猫にしたいのですが大丈夫でしょうか」

と聞いてもしょうがないことを聞きました。

大変でも外に戻す選択肢はありません。一度家に入れたのに外に戻すのは、捨てるのと同じことです。

「大丈夫だと思いますよ。基本的におとなしいですし」

というのが先生の答えでした。

面会中は外していましたが、最後にエリザベスカラーを装着されると、みみちゃんは今まで見たこともないような不機嫌な顔をしました。

f:id:mugimeshicat:20191222210551j:plain

思わず笑ってしまいましたが、夜暴れる原因はコレなのでは…?と思い、帰ってからドーナツクッション型のエリザベスカラーをポチりました。

 

火曜日、ケージが届きました。大きさは部屋のスペースギリギリでした。

接地面積が小さいケージしか選べなかったため、1階はトイレで埋まります。

ケージを設置中に母があーでもないこーでもない、と口出ししてきます。心なしかウキウキしているように見えました。

腹をくくったのか、家にネコが来ることにまんざらでもなさそうです。

 

水曜日、ついにお迎えです。

傷口は立派なカサブタができていました。

「綺麗に治ってくれると思いますよ」と先生。

傷が治るまでは薬を飲ませ続けなければいけないので、錠剤にするか粉薬にするかを選びます。

錠剤だと毎日口をこじあけて飲ませなければならず、初めてネコを迎える私にはハードルが高いです。

ウエットフードをたくさん買ってあるので、粉薬にしてもらいました。

気になるお会計は、約36,000円。

高いですが予想の範囲内でした。

 

キャリーバッグの中で鳴き続けるみみちゃんを連れて帰宅です。

ケージの前で解放して、まずトイレに乗せました。するとすぐにオシッコをしました。

ネコはトイレのしつけが必要ないとは聞いていましたが、トイレがすぐにわかるなんてすごいです。

ケージ周辺を歩いて、キョロキョロと興味津々で眺めていました。尻尾を立ててスリスリとご機嫌が良さそうです。

 

粉薬を混ぜたウエットフードを目の前に置くと、抵抗なく食べてくれました。一安心です。

ドーナツクッション型エリザベスカラーを装着し、ケージに入れると、鳴き始めました。

くつろいでほしい2階3階には居てくれず、トイレで鳴き続けます。

かわいそうになって出してやると、鳴き止んでスリスリしてきます。人のそばにいたいみたいです。

これは困りました。母から譲歩をひきだした条件に、ケージに入れるというのがありました。

心を鬼にしてケージに入れます。ごはんはケージの外で、ケージにはお水を入れておきます。

心配していた私のネコアレルギーですが、鼻水が垂れてくる程度で、全然やっていけそうです。

結局夜もケージのトイレの中で鳴き続けて、眠れませんでした。

みみちゃんもトイレで過ごす夜は寒かったはずです。

今思えばかわいそうなことをしました。

f:id:mugimeshicat:20191222210629j:plain

ずっとこんな感じでした。

 

mugimeshi.hateblo.jp

 

 

 

 

老猫を保護しました①

ずっと気になっていたネコがいました。

飲み屋の扉のところにいつもいるネコ。

そこのママさんにかわいがられていて、お水とごはんが置いてあります。

「みみちゃん」と呼ばれていたので、ある日「みみちゃん」と呼んでみると、ニャーとお返事をしてから伸びをして、スリスリしはじめました。

とても人懐こくて、色んな人にかわいがられていました。

それからみみちゃんと会えた日は名前を呼んで撫でるようになりました。

 

f:id:mugimeshicat:20191221114509p:plainf:id:mugimeshicat:20191221114451p:plain


 

今年の夏。

みみちゃんは肩甲骨がゴツゴツ見えて、痩せてきているように見えました。

背中に毛束ができて、そこだけピンと立っています。

飲み屋の常連さんが

「このネコはすごい生きてるんだよ。もう16年は生きてるよ。」

と、みみちゃんが高齢猫であることを教えてくれました。

どうやら高齢で毛づくろいがうまくできなくなっているようです。

痩せたのはノミに吸血されているせいなのか、腎臓が悪いのか、よくわかりません。

 

みみちゃんのところにはファンがたくさんやって来ます。

会えた人には声をかけ、ケア的なことは誰もやっていないらしい、というのを確認して、月1回、接触のあるネコも一緒にノミ取り薬を後頭部に垂らすことにしました。

できてしまった毛束はフェルト化がすすんでいたので、付け根を摘んで、摘んだ先をカットして、根本をコームで解します。

みみちゃんの毛を梳かすために毎日通いはじめました。

謎の使命感でした。

 

11月30日。

日が暮れる前にみみちゃんのところへ行き、背中を撫でると、腰のあたりが濡れていました。

撫でた手を見ると、血がついていました。

濡れていたところを覗き込むと、生肉のようなものが見え、そこから血が出ています。

そういえばここ数日、毛が変に固まっているなぁと思っていた箇所です。

ほぐそうとすると今までになく嫌がっていました。

平日会えるのは陽が落ちてからだったので、よく見えなかったのです。

 

私はネコアレルギー持ちのネコ好きです。

ネコカフェに90分いると鼻水が垂れてきて、クシャミがとまらなくなります。

それでもいつかネコと暮らすことを考え続けていたし、激やせみみちゃんを見てからは保護の2文字が頭の中にありました。

同居する母は反対していましたが、夏休みには大掃除をして、台風の前日には早退してネコトイレとキャリーバッグを買いに行き、捕獲しようとして失敗していました。

 

みみちゃんはとても優しいネコです。人には絶対手を出しません。

ネコ好きな子どもが近寄っても、逃げずにじっと撫でさせてあげます。

撫で方が乱暴で嫌な時はその場を離れるだけです。

ある日突然みみちゃんの縄張りに現れた、耳カット済の若い雄ネコのことも、追い払わずに受け入れました。雄ネコは当初首に怪我をしていて、人間に対してとても怯えていましたが、みみちゃんと行動をともにするようになってからは、みみちゃんと仲良しの人間には近付けるようになりました。

みみちゃんはずっとずっとここにいて、色んな人に心を開き、かわいがられていますが、ごはんやおやつには困らなくても、怪我の面倒を診てくれそうな人はいません。

みみちゃんは血の出てくる場所を気にして舐めています。舐めて治るような傷には見えません。

「かわいそうに」

撫でながら涙が出てきました。そして覚悟を決めました。

 

f:id:mugimeshicat:20191221121730p:plain

 

ここから一番近い動物病院に電話をかけました。通話中です。

少し間をあけて再度かけますがつながりません。

そこの動物病院は外から待合室が見えるのですが、いつ通っても人と犬でぎゅうぎゅうだったことを思い出しました。野良猫を診てくれるのかもわかりません。

 

2番目に近い動物病院に電話をかけると、すぐに繋がりました。

野良猫でも診てくれるかを尋ねると

「大丈夫ですよ。診療時間内に連れてきてくれれば診ます」

とのことで、ここに決めました。

 

キャリーバッグを取りに家に戻ります。

母に「みみちゃんが怪我をして出血している。病院へ連れていく」と宣言。

お金がかかるからやめておけとか、野良には野良の生活がとか、色々言われましたが

「かわいがっているのに、血を流しているのに、どうして放っておけるのか」

と強行捕獲に向かいます。愛と正義の暴走です。

 

飲み屋の向かいの駐車場にみみちゃんはいました。

キャリーバッグの中におやつを仕掛けます。

みみちゃんは台風前日の件があったので、警戒してキャリーバッグを見ています。

興味津々なのは若い雄ネコちゃんで、中に入っておやつを食べて、満足げに出てきました。あの警戒心はどこへやら。悪い人に捕まらないように気をつけてほしいです。

 

そんなことをしているうちに、私がネコと遊んでいるときに通りがかると話しかけてくる顔なじみのおばあさんがやってきました。

おばあさんに事情を話して、キャリーバッグを立てて、みみちゃんの目の前におやつを置きました。

おやつを食べてる最中に抱き上げて、キャリーバッグに入れようとしますが、布製のやつなので後ろ足の爪がひっかかって入りません。

一度みみちゃんを下ろします。逃げようとしますが、ヨタヨタしているのですぐに捕まえられます。

二度目はおばあさんがキャリーバッグの入り口を支えてくれて、入れることができました。おばあさんに感謝です。

おばあさんは、ママさんの飲み屋で昼カラオケをやっている店主のおじさんが出てきたところも見逃さず、おじさんに声をかけてくれました。

いつかみみちゃんを保護するときは、長年ごはんをあげ続けていたママさんに話を通さなければと考えていたので、みみちゃんを病院へ連れていくことと、私の連絡先をママさんに伝言してほしいとおじさんにお願いしました。

 

おばあさんに「がんばってね」と見送られながら、病院へ向かいます。

みみちゃんは不安そうにずっと鳴いています。

肩にずっしりと命の重みを感じます。

 

mugimeshi.hateblo.jp